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090321_2  28日からの高速道路の値下げに先立って昨日から本四連絡橋の値下げでお出かけする人が増えたという。さらに自動車用品店でもETCの販売が急増、品切れ状態だと。まぁ、景気刺激にはいいことか。でもETC利用履歴の情報を一手に扱っているORSEにはけっこう問題点がある。

 去年、ある情報誌で報じられていた記事。

 *** ORSEという組織は例によって国交省と経産省の天下り先でETCの運用管理を一元的に行う組織である。「ETCにおける個人情報の保護に関する指針」の第三条において「ORSEはETC業務の目的を達成するために必要な範囲において個人情報を収集するものとする」とある。ただその必要な範囲とは具体的にどこまでなのかはっきりしない。 ***

ということは当事者の考え方しだいでどうにでもなるということである。

 ETCでは氏名・住所・性別・生年月日が当然わかるし、高速道路を使った移動情報やサービス利用情報、さらにクレジットカードとの関係で勤務先、年収、家族構成などすべて丸裸状態である。それに加えて料金所ではETC専用レーンも一般レーンもカメラでドライバーの同意なしに車種・ナンバープレート・ドライバーの顔も撮影されていてこの情報もORSEが持っているという。04年の国会で野党議員のETC利用履歴の外部提供に関する質問に対し、「本人の同意を得て提供、及び本人に提供する場合については、件数が膨大すぎて把握できなかった」との答弁があったそうだ。 はて? ETCを利用した人で情報提供の同意を求められた人は把握できないほどたくさんいたのだろうか? 同意を求められた人がいたらぜひ教えてほしい。

  「膨大すぎて把握できない」ということだけどこれは嘘だろう。これほど大量の個人情報を扱いながら把握できないなんてまるで当事者能力が無いことを暴露してるようなものだ。政府機関でもない財団法人が公的第三者の監視も受けず個人情報を好き勝手に使っている可能性が高い。いったい何のため? 誰のため? この財団法人の業務内容の透明性を高める必要性がある。なにやら不気味な監視社会がやってきたような気がするのはわしだけか? 便利だからといって脳天気に使っていると怖い。