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081110_2  トヨタの今期の業績予想の下方修正には驚いた。営業益7割減、金額で1兆円減というとんでもない金額だ。

 ダイハツを除く自動車7社合計で2.8兆円、6割もの減少である。これは日本中の上場会社の営業益の合計の12%近くを占める。とんでもない金額である。わしは今回の金融危機による日本の景気下降も世間で騒ぐほどの破滅的なものではないと少し楽観していたのだがこの数字を見る限り考えが甘かったと言わざるを得ない。特に自動車産業は裾野が広いので鉄鋼・金属・機械・石油・化学・電機などあらゆる産業分野に多大な影響を与える。この数字ははっきり言って半端ではない。年末から年明けにかけてひどい状況になる予感がする。

 麻生のおっさんも「日本は底力がある、日本人はまだ底力を発揮していない」とことあるごとに言っていたようだがはっきり言って底力を発揮する前に経済の底が抜けてしまいかねん。本当に国のあるべき姿を見据えたしっかりした緊急経済政策を打たねばならんが閣内はバラバラ、官邸と政府の連携もしっくりしない、等早くも末期的症状を呈していて期待できそうにもない。

 それにしてもこのトヨタの発表で日経平均株価が急落、世界の株価も下がったってんだからトヨタの世界市場における存在の巨大さに改めて驚いた。