カテゴリ:
Ykaejlsh 菊水鉾


Yq5dp99b 蟷螂山


 本日は久々に祇園祭りに昼出かけた。今年は宵々山、宵山、山鉾巡行が3連休と重なるためすっげー人出だ。でもまだ昼間のうちならそんなにひどくはない。駒形提灯に灯が入り、祇園囃子が流れ、山や鉾が幻想的な姿を見せる宵山になると正直行きたくなくなるほどの超混雑である。
 元々が貞観11年(869年)に疫病の災厄除去を願って始まったものだが今のように町衆が自分たちの力で自治組織を作って始めたのは応仁の乱以後の明応9年(1500年)である。今我々が見る祇園祭の真の歴史はここから始まったと言っても過言ではない。
 現在の「鉾」は真ん中に4〜5階建てのビルに相当する一本の柱を持ち、豪華な造りの台車がそれを支えている。平安時代には単なる鉾が66本立てられていただけだ。鉾は災厄を祓うための諸刃の剣を持つ武器である。それがこの高い柱に変形し、南北朝時代に芸能を演じる車付き舞台と合体して今の形になった。一方、「山」は祭りで神霊を招くために設置される「作り山」が変形したものだと言う。

 各「鉾」や「山」では保存会が様々な宝物を展示しており、それをゆっくり見て回ろうと思えば夜よりも昼間に行ったほうが良い。蒸し暑い中をじっくり歩いて見たがわしが好きな山は「蟷螂山」である。中国の故事から取った蟷螂がご神体で首や鎌が動く唯一のからくり仕掛けである。